『賃貸か購入か 判断基準はこの3つ』を読んで

『賃貸か購入か 判断基準はこの3つ 迷わず家を買うための基準、教えます』 ちきりん 著

著者のちきりんさんは、大人気ブロガー。TwitterやVoicyでも発信されています。

 

住宅は「賃貸」か「購入」か。

このトピックは世間の関心が非常に高く、絶えずあちらこちらで論争が繰り広げられています。
私の事務所に来られるお客様の相談内容も、「家を買うべきか迷っています」というものがいちばん多いです。

住宅購入派の人に「なぜ住宅を購入した方が良いと思いますか?」とたずねると、「買った方が家賃が得だから」という回答が大半を占めます。

著者は、住宅購入は損得で考えるものではない、と言います。これには私も同感です。

本書によれば、住宅を買うべきかどうかは本来とても個人的な選択であり、正解はありません。
家を買うべき「3条件」を満たし、今後起きうるリスクを取って対処できる人であれば購入に踏み切っても良いのです。

住宅購入時には多額な費用がかかるだけでなく、居住し続けることで発生する「隠れコスト」が存在します。また、転職や離婚、子どもの教育環境の選択や親の介護などで住まいを変えたくなることが必ず出てきます。

他にも、中古マンションを購入する上での注意点など、実際に分譲マンションに20年以上住んでいる著者の経験が詳細に述べられていて、とても現実的な内容になっています。

私が最も納得したのは、「住民のタイプ」を見ることの重要性です。周知のように、マンションの管理や修繕に関する事項は、原則、住民の多数決によって決まります。よって、自分の生活スタイルと異なる住民が多く住んでいると、自分にとって何かと不都合なことが出てきます。

また、購入前に「ますは住みたい物件の一部屋を借りてみて生活」することも推奨されています。そうすることで住民の質や生活スタイルが分かるようになるので、購入後の「こんなはずではなかった」がかなり防げます。

今のところ住宅購入の予定はない私ですが、もし購入するようなことになった場合には、これらのことは防衛として必ず行うつもりです。

戸建て購入にも共通する普遍的な注意点が多いのですが、特に首都圏での中古マンションの購入を検討している人が1冊目に読む本としておすすめです。難しい用語が一切使われていませんので理解しやすいですし、kindle本で価格の安さも魅力です。

住宅購入は、人生を左右するほどに影響が大きいものです。失敗すると大きな痛手を負いかねません。

「自然が豊かな場所でのんびり暮らしたい」
「モノに囲まれる生活はもう要らない」
「旅を人生の中心にしたい」

年齢を重ねると環境の変化に加えて、若いうちには思いもしなかったような感情の変化が起こります。
人生の軌道修正を行いたくても、住宅が足カセになって身動きが取れなくなってしまう恐れがあるのです。

住宅購入を意識し始めた際には必ず自分でよく勉強し、検討に検討を重ねることが重要です。

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